水曜日から函館を襲い始めた鬱陶しいスモッグが今も連日やって来る。息を吸う度に煙くさい異常分子が肺を満たし、さすが鈍感な店主も出来損ないの薫製小屋に閉じ込めれた気分になる。これを微小粒子状物質PM2.5と呼ぶ様だが、道行く中国人観光客だけがこれを平然と受け止めてるみたいだ。
新聞報道に拠れば日本海を渡ったソレが津軽海峡を通過して、函館はそれに直撃されてるらしい。ただ、室蘭市の濃度が異常に高く、札幌や旭川など内陸部でも観測されてるのでその飛行ルートはそう単純なものでもなさそう。もちろん政治力や経済の都合に応じて汚染地区が決まる訳でなく、それより、何よりも問題なのは、こうした厄介物が斯くも膨大に輩出されてるという事実の方だろう。
ついで乍ら、函館市長がついに「大間原発建設凍結」を求めて訴訟に踏み切った。詳しくは市のHP(bousai@city.hakodate.hokkaido.jp)をご覧頂くとして、そこには「原発の新設は、福島第一原発の大事故を起こした我々世代が判断する事ではなく、他の安全なエネルギー開発の状況を見ながら将来世代の判断に委ねるべき...」と至極真っ当な主張がなされている。市民の一人として当然支持するし、市長の勇気を讃えたい。放射能汚染の核マネー族の反撃もあるだろうけれど、たかがカネのために地球環境がメチャメチャになるわけで、そこにはマチもムラもクニもないのだよ、と言いたい。
