2014年4月アーカイブ

石戸谷さんのSlow Life

 ステンドグラスの石戸谷準さんがやってきた。ギャラリーに新しい作品を展示するためだ。現在、札幌郊外の江別市にアトリエを構えておいでなのだが函館までとなると結構な距離、GWたけなわでもあり、何かと難儀なこと、いささかの申し訳なさを感じもする。
 これが6月1日以降なら、店主としては茂辺地川にお誘いするというサービスも出来る。本場フランスで専門教育を受けた石戸谷さんの創作モチーフは森羅万象に及ぶが、とりわけ「地上の生命」への圧倒的な共感にはいつも感動させられる。決して沢山釣る訳でなく釣れる訳でもないのだがしかし、店主の愛する川のヤマメが生き生きとした表情の作品になるわけで、何もサービスではないとは思うが嬉しくなるのである。
 今頃はそれも出来なく、仕事を終えて江別に帰還される石戸谷さんをただお見送りするだけだった。ギャラリーに戻り、新しく展示された作品達を眺めたが、「カタツムリ」や「アマガエル」「カニ」が並んでる。そう言えばこの度のEXHIBITIONのタイトルは「SlowLife」だった事に気がついた。鉄とガラスで表現された、これら小動物たちに注ぐ作家のやさしい視線に深く共感した。
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エゾエンゴサク

 そろそろ我らの早朝テニスが始まる。青柳テニス朝練会会長名の召集令状が届いたばかりだが、それには「体の鍛錬を怠らずにお過ごしでしたか?」とある。鍛錬どころか最近はエマちゃんにも追いつけなくなった店主の走力、もちろんラケット握る方だって同じで、総じてまったく頼りないのが今季の店主戦闘能力だ。
 そこで思いついたら即実行、早起き訓練をかねて函館山に上ってみる。頂上からの眺めだが、これが例の大陸発微粒子に覆われていてドンヨリ状態、息を止めながらそそくさと下山することとなった。
 帰り道だが、道端に目をやると早春の朝陽をうけて妖精が咲き乱れていた。色合いもだが、その儚さ具合が何とも好みのエゾエンゴサクである。カタクリよりもずっと魅力的だと思っている。レンズを望遠にして潤わしき姿を持ち帰る事にしたが、一枚はFBに、そしてもう一枚を店主ブログにご登場してもらい、ついでにパソコン壁紙にも使用する事にしたのでありました。
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更新出来なかったワケ

  小さな闖入者がモミジの様な手で店主パソコンを操作する。マウスを操作する動きには迷いがなく、世界中から持ち込まれ溜め込まれた膨大な記憶や情報も難なく読み出せる事を確信したような動きだ。トリュフを探してるフランス子豚のようであり、花の蜜を訪ね舞う蝶のようでもある。
 始まりはyoutubeのスノーマン動画だった。店主の膝の上だったが、やがて機関車トーマスを発見し、最近はスペイン風アニメpocoyoシリーズに夢中だ。外出から戻ると、すぐMac miniの店主デスクを占拠して、自ら立ち退くそぶりはまったくない。手取り足取り指導されながら、今もまだおっかなびっくりの70歳にとり、コンピュータはまさに有り難き第二の頭脳だが、サル達が食べ物欲しさに棒切れやら小枝を使うのと同じように、3歳児はそれを易々扱うのだ。マゴジマンしてるわけじゃない、ヒトの行動は環境に適応する試行錯誤の結果であり、それもこれもすべて体験が元になってるのがよく分かった次第。ま、そんなわけで店主ブログもなかなか更新出来ずにいたのでありました。
 画像はJR江差線車内で寛ぐ3歳児だが、2時間半の長旅でいささかお疲れのご様子,まもなく終点江差に到着する。
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東西、左右

 昨夜読んだのが及川信著「オーソドックスとカトリック」。どちらもキリスト教の所謂「旧教」である。カトリックはつまりがカトリックだが、「西方正教」という呼び方があるのを初めて知った。オーソドックスとは「東方正教」のことで、ハリストス正教会の事であり、ギリシャ正教やロシア正教ともいう。この本は京都のロシア正教聖職者が著したもので、はるかローマ時代に別れた両者の差異が分かり易く記されていた。その後にカトリックと袂を分かった「新教」英国国教会を加え、キリスト教御三家の隣に24年間も住み続けてきたギャラリー店主にとって、もっと早くに読んでおきたかった一冊だった。
 で、ボンヤリ見上げてたハリストス正教会の十字架だが、この込み入った形はロシア十字あるいはギリシャ十字と呼ぶそうだ。上段の横棒は「罪状札」で、下段の斜め横棒はキリストの足を留めた「足台」だとのこと。その足台だが、これには流儀があって右が斜め上を指して天国へ入る歓びを表し、左が斜め下で地獄に落ちる事を表すらしい。そのときゴルゴダの丘では左右に二人の強盗、併せて3人が処刑されたが、右の罪人は悔い改めたので天国に導かれ、左の罪人は主に悪態ついて「ゴー トウ ヘル!」になったと言う訳だ。
 だが、画像を見て驚いた、ナンと右は下がりになってるではないか。スワ一大事と思ったが、縦棒で表すキリスト本体それも聖地である所の東向きの目線で見れば、まさしく右隣りが天国行きになる。主観と客観、立場を変えれば真逆になる事にあらためて想いが至る。
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江差まで、

 江差まで行って来た。五月の催事「江差塗り工房展」の打ち合わせが目的だが、肝心の相手は函館に出かけてあいにく留守、上ノ国の花沢温泉経由、木古内回りで帰って来た。
 峠越えの国道脇には福寿草が咲き乱れ、林間の陽の射す地面ではカタクリも盛りだったはず。遠くの山並は白銀に覆われ、尾根や谷間を覆う原始林には春の気配が立ち込めてた。中山峠、見上げる上空にはヘリが二機北に向かっていたが瀬棚町で人身事故を起こした"札付き"ヒグマの捜索にちがいない。冬ごもりから覚めた彼らは空腹でもある。食べ物の選り好みをしなかったのかあるいは出来なかったのか、とにかくこの時期深い原始林も殆ど裸木だから彼らも身の隠しようがない。上空からなら丸見えで、おまけに所々に残雪があり逃げるほどに発見され易くなるだろうな。
 画像はJR江差駅だ。五月11日には、ここから上ノ国経由の木古内に至る江差線が廃止になる。鉄道の二重の意味での終着地点だ。
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かまたちかこ展

 昨年急逝した画家・かまたちかこさんの追悼展を開催中だ。幼少の頃から阿部合成氏に絵を習い、女子美術短期大学を卒業、青森明の星短大で講師を勤め乍ら意欲的に絵画制作を行い、展覧会も沢山開催してきた優れた作家だ。また、"ゆきのまち通信"ぷりずむ社代表杉山陸子さんの身内でもあり、ムリを言って函館開催が実現したもの。壁面が限られてるせいで、窮屈な展示だが、津軽に生まれ育ち永眠したかまたさんの画業を、多くの方にご覧頂きたいと願っている。
 同時開催は小笠原史子さんのガラス工芸「パート ド ヴェール と フュージング展」で、会期はどちらも今月29日まで。
画像、上が小笠原さんのガラス工芸「FIORE」で、下がかまたさんのアクリル画
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