東西、左右

 昨夜読んだのが及川信著「オーソドックスとカトリック」。どちらもキリスト教の所謂「旧教」である。カトリックはつまりがカトリックだが、「西方正教」という呼び方があるのを初めて知った。オーソドックスとは「東方正教」のことで、ハリストス正教会の事であり、ギリシャ正教やロシア正教ともいう。この本は京都のロシア正教聖職者が著したもので、はるかローマ時代に別れた両者の差異が分かり易く記されていた。その後にカトリックと袂を分かった「新教」英国国教会を加え、キリスト教御三家の隣に24年間も住み続けてきたギャラリー店主にとって、もっと早くに読んでおきたかった一冊だった。
 で、ボンヤリ見上げてたハリストス正教会の十字架だが、この込み入った形はロシア十字あるいはギリシャ十字と呼ぶそうだ。上段の横棒は「罪状札」で、下段の斜め横棒はキリストの足を留めた「足台」だとのこと。その足台だが、これには流儀があって右が斜め上を指して天国へ入る歓びを表し、左が斜め下で地獄に落ちる事を表すらしい。そのときゴルゴダの丘では左右に二人の強盗、併せて3人が処刑されたが、右の罪人は悔い改めたので天国に導かれ、左の罪人は主に悪態ついて「ゴー トウ ヘル!」になったと言う訳だ。
 だが、画像を見て驚いた、ナンと右は下がりになってるではないか。スワ一大事と思ったが、縦棒で表すキリスト本体それも聖地である所の東向きの目線で見れば、まさしく右隣りが天国行きになる。主観と客観、立場を変えれば真逆になる事にあらためて想いが至る。
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