2014年12月アーカイブ

FBにも載せたけど...

朝日新聞函館支局長だった植村さんが、あの植村さんだったのを最近知った。ギャラリーに二度ほどおいでになったし、谷地頭温泉でも一度お会いした。土佐の 出身で、ニロギの話ししたら笑顔が一段と明るくなったのを思い出したが、「個人と組織」や「報道の自由」「自主規制」「世論操作」といった言葉が浮かんで きて、とてもこころが痛む。個人を不特定多数が抹殺しようとするとても悪い時代なのだと思う。画像は今朝7時半の函館元町。マイナス5度くらいだろうか。
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年をとる

このところ内田樹をなん冊か読んだ。年は少しだけ下だが、社会の見方に共感するところが多く、複雑に絡み合った貪欲日本を武道の達人みたいに(実際そうなのだが)成敗するのが心地よい。順としては平川克美を読んでるうちに内田樹もとなったのだけど、そんな話ししてたら印刷屋の社長が「橋本治と内田樹」(筑摩書房)というのを貸してくれた。橋下治も名前だけは知ってたが読むのは初めてだ、対談集だから然るべく目的の地に向かうわけじゃないが深い知性をもった二人の、即興掛け合いの妙が楽しめた。
 中程に「若いうちはカミソリ、老熟してナタで彫刻をする」という章がある。二人で、年を重ねて失うものと手に入るものについて語り合うのだが...
 カミソリの小技はないけれど、ナタ振り回して円空仏みたいのを作れるような、大技と小技の区別がないみたいな、そういう感じというのは年寄りになるとあるなあと思いましたね。
 生存戦略的に、若いときって文脈が読めないっていうのがあるから、その代わりに個体の細かいパーツがちゃんと生きてゆくわけですよね。年をとると読めてくるので、逆に、トレードオフで細かいところが段々落ちてくる。落ちてくるんだけどトータルのパフォーマンスは変わってないと。
 文脈読めなくてもあの人は素敵だから大丈夫っていうね。
 僕ね、若いときからけっこういい年まで、「若いんだから、好きなことやらせてくれよ」って言ってて、それで通してきた。で、三十七、八のときに「もう年なんだから、好きなことやらせてくれよ」って(笑)。あとは余生って、気楽でいいですね。
...という具合に延々と続くので、とても楽しい本だった。ありがとう浜ちゃん。
画像は二十軒坂の街路樹イルミネーション
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今日は投票日

 歳を重ねたからとて賢い選択をするわけではない。かく言う店主も十分その部類に入るが、しかしこの度の選挙では特にそれを実感する。指導者は意表をついて解散総選挙を選択したけれど、原発とTPPという国家存亡の重要問題を隠し、景気問題に矮小化して選挙に臨んだ。年寄りは、義理や、しがらみや、長い間に積もった人生の垢に塗れて正しい判断ができなくなるものだが、問題は目先のわずかな利得や合理的無知で目がくらみ、その先に待ち受ける大きな落とし穴に難なく追落とされるという事である。
 落とし穴とは奴隷化のことだ。消費文明にとっぷり浸かり、過去の延長線上に未来はいつまでも続くと思ってると幻想は一気に崩れる。生死を含め全てが他国に支配されるわけで、「この道しかない」と言いつつ戦争立国に舵をきった彼が、他国の貪欲で好戦的な人々に何を約束したかを知ると恐怖を覚える。言う所の国益とは他国の益ということであり、それは保守愛国派の論理とも異なる全く別物だ。歳を重ねることに多少意味があるとすれば「次の世代に安心と安全な環境を引き渡す事」だけだろう。今日の投票行動はその瀬戸際が問われてる極めて重大なものと思っている。
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Xmasの工芸作品展

 いつの間にか12月、それもどんどん進行中で、ぐうたら店主も「やり残し」に追いまくられ青息吐息。そこに選挙イベントが割り込んで...と言っても店主が出るわけじゃないが、もう国中大騒ぎ。おまけに「おとこもすなるFBというものを...」と始めた結果、これでなけなしの注意力が分散され、そのしわ寄せが店主ブログに及んだ次第。いまさらという気もするが、ただいまギャラリーは恒例の「クリスマスの工芸品展」を開催中だ。函館元町からインスピレーションを得た作品がたくさん並んでるので、遅らばせながらお知らせ申し上げます。期間はクリスマス25日まで。
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